柿傳ギャラリーブログ

留守 玲 市岡真治 展 ご報告

平成29年4月26日(水)

平成29年4月15日(土)~ 4月21日(金)に開催いたしました

留守 玲 市岡真治 展 のご報告となります。

 

桜もすっかり散ってしまい、初夏を思わせるような日も増えてきましたね。

そんな中で二度目となる

留守先生、市岡先生の展覧会を開催いたしました。

実は今回の会期は偶然にも、三年前と全く同じ日程となりました。

 

 

〔裏と潜熱の青春 / 留守 玲 作〕

棒状の金属を積み重ねるように溶接していくことで

留守先生の作品は作られます。

さびの具合やうねりから、緊張感がひしひしと伝わってきます。

 

因みに裏返してみますと

中は空洞で、表面がつるつるした質感になっています。

 

  

 〔南方色の翼状庭 / 市岡真治 作〕

 鍛金作家である市岡先生の作品がこちらです。

「寺院の装飾品や武具」といったご紹介文の言葉がまさに思い浮かびます。

お客様や私たちスタッフから

「蛾」、「鳥」、「南国の植物」等、様々な憶測が飛んだ作品でもありました。

先生曰く「これ」という決まった形を表現したわけではないそうです。

 

 

 

〔采〕、〔3周目の喉〕

 

 

〔当事者の縦〕

 

 

 〔面取四角〕、〔茄子〕

 

 

〔楕円筒〕、〔きいろ〕

 

〔薬鑵〕

一見するととても見慣れたフォルムですが

細部まで見れば見るほど、作り方を知れば知るほど

丁寧な仕事のあとが感じ取れる作品です。

 

 

 

 

 〔銅水滴〕、〔熔紋筆架〕

ギャラリーへよく来てくださる方には、お馴染みとなっている作品かもしれません。

弊廊ではカウンター上のご芳名帳用に

留守先生の水滴と筆架を使わせて頂いています。

 

  

〔透明になるまでの充溢〕

 

 

左は留守先生作〔銀酒呑〕

右が市岡先生作〔銀小筒〕

同じ素材、似た形でも

アプローチの仕方で違った印象を受けます。

 

 

〔さび花入れ「ひこばえ」〕

前回に引き続き、今回もDM作品となっておりました。

「切り株やその根本からはえる若芽」という意味もまた、素敵です。

 

 

〔匙〕、〔おけ〕

〔花罐〕

 

普段の弊廊では陶磁器の展示が多いせいか

「金属ってこんなに表情豊かなんですね」

「生命力やあたたかみを感じます」と驚かれる方が多くいらっしゃいました。

仲の良い金工作家のご夫婦による二人展、きっとお楽しみ頂けたと思います。

今回も沢山の方にご来廊頂きまして、ありがとうございました。

 

さて現在のギャラリーでは 松谷 文生 陶展 ー煉問ー を開催しております。

気温や気圧の安定しないこの時期ですので

どうぞ皆さま、まだまだ体調にはお気を付けくださいませ。

またのお超しをスタッフ一同、心よりお待ちしております。