柿傳ギャラリーブログ
上瀧浩一展のご紹介です
平成25年2月19日(火)
やわらかな金赤に青みを合わせてつくる何段階もの薄紫色。
オリジナルの色彩感覚によるストライプや格子のグラデーションが、白い磁器質に描かれている事が驚きです!!
布染彩磁は、小さな布片を用いて、素焼きの生地に色をしみこませる手法。
同じ布を少しずつ平行移動させて繰り返し行うことで、自然なグラデーションをつけられるそうです。
上瀧先生といえば、大きなダイヤモンド型の壺を思い浮かべる方も多いかと思いますが、今回は新しい形づくりにも積極的に挑戦されました。
カットで丸みをつけたDM掲載の大壷をはじめ、ループの取手を付けたすっきりと涼しい水指。直線と曲線を上下に組合わせた花器の姿は、蕪のようにも子供のようにも見え、どこか愛嬌があります。
また、蓋物の内側には、中心に円形の細かいグラデーションや全面にマットな金色をあしらったものもあり、開けてビックリのうれしい演出がいっぱい。
この金色は、釉の上から塗るとつやが出て、釉無しで塗るとつや消しになるとのこと。
厚めに塗ってやすりをかけたヘアラインの金色も上品なものです。
これから300~400年もの間、この色を楽しめるのだそうですよ♪(kk)