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玉川学園 同窓六人展 ー茶陶と木漆ー

玉川学園 同窓六人展 ー茶陶と木漆ー 令和6年2月14日(水)~2月19日(月)/柿傳ギャラリー

会期
Schedule
令和6年2月14日(水)~2月19日(月)
February 14 - February 19, 2024
開廊時間
Opening Hours
午前11時~午後7時まで(最終日2/19は午後5時まで) 会期中無休
Open daily 11 am to 7 pm except for February 19, when the gallery will close at 5 pm.
出品作家
Artist
十一代 大樋長左衛門(年雄) Ohi Chozaemon
加藤令吉 Kato Reikichi
小山耕一 Koyama Koichi
德澤守俊 Tokusawa Moritoshi
松崎 健 Matsuzaki Ken
松﨑 融 Matsuzaki Toru
ご紹介文
Introduction

玉川学園同窓の六人の作家の初めての展覧会です。

 

十一代・大樋長左衛門氏と加藤令吉氏は日展、德澤守俊氏と小山耕一氏は日本工芸会、松﨑融氏と松崎健氏は国画会と、所属する団体は違いますが、皆、玉川学園の創立者・小原國芳先生に育てられた玉川っ子です。

 

先生の『贈る言葉』の人間と芸術には、「芸術は自己の発現である。創作は個性の発現である。芸術には類性はない。個性あるのみ、とは根本真理である。旺盛なる内部生命の迸発(ほうはつ)によって初めて起こるのである」と書かれています。

 

この展覧会は、教育と芸術を繋ぐ「自己の発現」を以て、玉川学園の同窓によって開催するものです。

 

十一代・大樋長左衛門(年雄) は、石川県金沢市で江戸時代から三五〇年以上にわたり継承される「大樋長左衛門窯」の当主です。

令和五年、恩賜賞・日本芸術院賞を受賞されました。

《大樋飴釉茶盌》は大樋焼の特徴である飴釉の茶盌ですが、落ち着いた雰囲気が魅力的です。

《大樋窯変茶入》は窯変による釉薬の結晶の美しさと深さを追求した大樋氏の意欲作です。

 

加藤令吉は、四五〇余年続く瀬戸・赤津焼の窯元の二十二代目で、日展を舞台に活躍する陶芸家です。

「日展」特選二回、「陶芸ビエンナーレ」東海テレビ賞、「日工会展」内閣総理大臣賞・日工会大賞など数々の賞を受賞されています。

《碧煌彩花入》は青銅器をイメージした花入で、碧煌彩と金銀彩を施した作品です。

《桃香彩茶碗》は長寿を象徴する仙果である桃を彩った茶碗です。

 

小山耕一氏は、第39回、第43回、第48回「伝統工芸陶芸部会展」で日本工芸会賞、第3回「陶美展」で陶美展大賞を受賞する、東京都内に窯をもつ実力作家です。

《彩色正燕支壺》は正燕支(しょうえんじ)と呼ばれる金を使って桃色を発色させる技法を取り込んだ作品です。

《彩色正燕支桜香炉》も同じ技法ですが、桜の花と笹の葉の二種の模様が表現されています。

 

德澤守俊氏は、「時に瀧の光をうけた瀑布の如く」「時に凍夜のオーロラの如く」景色を求めて、朝鮮唐津の釉薬の流れを最大限に活かしたフォルムを追求しています。

第54回「日本伝統工芸展」で《朝鮮唐津水指》が文部科学大臣賞を受賞し文化庁買い上げとなりました。

《朝鮮唐津花器》は堂々とした造形の作品です。

一方、《唐紅茶入》はこれまでにない斬新な挑戦です。

 

松崎 健氏は、人間国宝・島岡達三氏の愛弟子で、現代の益子を代表する陶芸家の一人です。

その窯焚きは、三千束の薪と五十表の炭で八日間焼成する「窯変」です。

《窯変灰被陶塊石花器》は土の表情を活かした面取技法による窯変作品です。

《窯変曹達呉須地茶盌》は曹達呉須を土に混ぜて焼いたもので、呉須の青と灰被りが独特な味わいを醸し出しています。

 

松﨑 融氏の漆器は、表面的な美しさを追求した華やかな漆器ではなく、生活に密着した使えば使うほど味わいが染み出てくる漆器です。

その作品は百年持つと言われています。

《朱漆花形水指》は素材である木と語らい、漆を幾度も塗り重ね、表面を研ぎ出すことで、作品に命を吹き込んだ作品です。

《朱漆茶器》は欅材を素地とした金輪寺型茶器で、やさしい仕上がりが魅力的です。

 

 

森 孝一 (美術評論家・日本陶磁協会 常任理事)

略歴
Biography
▶ 十一代 大樋長左衛門(年雄)
Ohi Chozaemon
昭和33年 十代 大樋長左衛門の長男として金沢に生まれる
昭和56年 玉川大学 文学部 芸術学科 卒業
昭和59年 ボストン大学 大学院 修士課程 修了(M.F.A.)
平成14年 第34回 日展「特選」・平成17年 第37回 日展「特選」再受賞
平成19年 裏千家 坐忘斎御家元より茶名「宗炎」拝受
平成25年 第7回 韓国 京畿世界陶芸ビエンナーレ 招待作家
平成27年 第54回 日本現代工芸美術展 最高賞「内閣総理大臣賞」
平成28年 十一代 大樋長左衛門襲名、文化庁長官アドバイザリーメンバー
令和2年 国立近代美術館 工芸館 有識者会議委員
令和3年 第8 回 日展「文部科学大臣賞(最高賞)」
令和4年 ハンガリー国騎士十字功労勲章 ハンガリー国家勲章叙勲
令和5年 恩賜賞・日本芸術院賞

▶ 加藤令吉
Kato Reikichi
昭和28年 慶長年間より代々陶業を営む加藤家22代目として生まれる
   玉川大学 文学部 芸術学科 陶芸専攻 卒業
令和4年 第9回 日展 東京都知事賞
令和5年 文化庁より日中韓芸術祭2023現代工芸展 招待出品
 日工会 副代表就任
現在、日展特別会員、瀬戸陶芸協会常任理事、瀬戸市文化振興財団評議員、東海学園大学客員教授

▶ 小山耕一
Koyama Koichi
昭和35年 東京都台東区に生まれる
昭和58年 玉川大学 文学部 芸術学科陶芸コース 卒業、日本陶芸倶楽部に入社
平成2年 日本陶芸倶楽部 退社、東京都台東区竜泉に築窯
平成9年 第38回 東日本伝統工芸展
平成10年 第45回 日本伝統工芸展
平成12年 第38回 朝日陶芸展 奨励賞
平成15年 第43回 伝統工芸新作展 東京都教育委員会賞
平成22年 第50回 東日本伝統工芸展 日本工芸会賞
    新国立美術館にて、ルーシー・リー釉薬技法講演
平成27年 第3回 陶美展 大賞
令和2年 第48回 伝統工芸陶芸部会展 日本工芸会賞

▶ 德澤守俊
Tokusawa Moritoshi
昭和18年 東京都出身 京都市で生まれる
昭和42年 玉川大学 農学部 卒業
   唐津焼 人間国宝 中里無庵先生に師事
昭和47年 福岡県粕屋郡須恵町皿山にて築窯独立
昭和50年 朝日文化センター講師
昭和52年 日本伝統工芸展 初入選 以後31回入選
昭和58年 日本工芸会 正会員となる
平成19年 第54回 日本伝統工芸展 文部科学大臣賞 文化庁 買上げ
平成22年 第3回 智美術館大賞展 優秀賞
平成24年 第40回 伝統工芸陶芸部会展 日本工芸会賞
平成27年 第32回 田部美術館大賞 茶の湯の造形展 奨励賞

▶ 松崎 健
Matsuzaki Ken
昭和25年 日本画家・松崎脩己の三男として東京に生まれる
昭和47年 玉川大学 芸術学科 陶芸専攻 卒業後、島岡達三の門に入る
昭和52年 益子町に築窯、現在に至る
昭和53年 京王百貨店新宿店にて個展(以後毎年)
昭和61年 国画会・会員
平成14年 ボストン PUCKER GALLERY BOSTON にて個展(以後隔年)
平成15年 ニューヨーク・メトロポリタンミュージアムにて[織部-転換期の日本美術]展に出品
平成19年 イギリス Goldmark Gallery にて個展(以後隔年)
平成21年 阪急百貨店30回記念 窯変から耀変へ 松崎健陶芸展
平成29年 イギリスClay College Stokeにてワークショップ
令和3年 日本橋三越本店 美術特選画廊にて「作陶50周年 松崎健陶展 窯変の世界」

▶ 松﨑 融
Matsuzaki Toru
昭和19年 東京梅が丘に生まれる
昭和42年 玉川大学 文学部 卒業
昭和49年 陶芸家 島岡達三の指導を受ける
昭和58年 国画会 新人賞、西武百貨店 池袋本店にて初の個展(以後毎年開催)
昭和60年 名古屋名鉄百貨店にて個展(以後隔年開催)
昭和63年  国画会 会員
   四月より栃木県茂木町に仕事場を移す
平成4年 阪急百貨店うめだにて個展(以後毎年開催)
平成8年 新宿京王百貨店にて個展(以後毎年開催)
平成18年度より 国画会 工芸部 鑑査員長
令和4年 日本美術家連盟 会員
作家在廊日
Date Artist
in Gallery
十一代 大樋長左衛門 2月15日(木)
小山耕一 2月14日(水)~16日(金)
德澤守俊 2月14日(水) 記念茶会席主、2月15日(木)
松崎 健 2月14日(水)
松﨑 融 2月14日(水)
出品作品
Exhibited Works
茶碗、茶入、茶器、水指、花入、掛花入、香合、蓋置、香炉、壺、小壺、蓋物、向付、徳利、片口、ぐい呑、陶壁など
特別茶会
Tea Party
▶ 全てのお席が満席となりました(2月13日更新)
お陰様で、全てのお席が満席となりました。
大勢のお客様からお申込みを頂きまして、誠にありがとうございました。


▶ 記念茶会のご案内
柿傳ギャラリーの上にある新宿 柿傳の茶室にて、玉川学園 同窓六人展の記念茶会を開催致します。
席主は出品作家の一人である德澤守俊さんが務めます。

茶会に参加された事のない初心の方も大歓迎ですので、どうぞお気軽に、節分の候の一服をお楽しみ頂ければ幸いです。
皆様からのお申込をお待ち申し上げております。

・日時:令和6年2月14日(水) 10:00、11:00、13:00、14:00席入の四席
    ※ 席入時刻の15分前までに、受付・寄付の安与ホール(7階)へお集まりください。

・席主:德澤守俊

・場所:新宿 京懐石 柿 傳 (東京都新宿区新宿3-37-11 安与ビル) 
    受付・寄付「安与ホール(7階)」
      ↓
    薄茶席「残月亭(9階)」
      ↓
    点心席「古今サロン(6階)」

・点心:お食事の内容は、小向付、旬菜を盛り込んだ縁高、煮物椀、ご飯と香の物です。
    もちろん、美味しい日本酒もふんだんにご用意しております。

・会費 8,000円(税込) 当日、受付にて申し受けます。 

・所用 1時間45分〜2時間程度

・服装 お楽な格好で、ご自由にどうぞお出掛け下さい。

・申込 参加ご希望の方は、下記のボタンからお申し込み下さいませ。

▶ お問い合わせ先
TEL 03-3352-5118 /FAX 03-5269-0335
MAIL gallery@kakiden.com
電話は11時~19時受付(ギャラリー休廊日を除きます)
DMこの展覧会のDMを見る(PDF)
展示風景動画
Exhibition
Scenery Video
展示風景写真
Exhibition
Scenery Photo
主な出品作品
Main Exhibited
Works
展覧会期間中に展示した主な作品を以下にご紹介致します。
価格は、税別か税込の記載が無い場合は、展覧会開催時点の消費税込みの金額です。
画像をクリックすると拡大写真がご覧になれます。
これらの作品以外にも多数の作品がございます。お客様のお好みをお電話かメールにてお聞かせ頂ければ、より詳細な画像を撮影して、メールにてご案内させて頂きます。
展覧会終了後は、申し訳ありませんが、作品の在庫をお調べするためのお時間を頂ければ幸いです。

作品サムネイル

No.1ご売約済 Sold Out

作家名十一代 大樋長左衛門
作品名大樋飴釉茶盌
価格税別80万円 (税込880,000 円)
桐箱付(後日)
寸法Φ 12.0 × H 8.4 (㎝)

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No.2

作家名十一代 大樋長左衛門
作品名大樋窯変茶入
価格税別48万円 (税込528,000 円)
桐箱付(後日)
寸法Φ 7.4 × H 10.5 (㎝)

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No.3

作家名加藤令吉
作品名碧煌彩花入
価格税別28万円 (税込308,000 円)
桐箱付(後日)
寸法W 21.6 × D 12.2 × H 26.8 (㎝)

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No.4

作家名加藤令吉
作品名桃香彩茶碗
価格税別25万円 (税込275,000 円)
桐箱付(後日)
寸法Φ 12.5 × H 7.2 (㎝)

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No.5ご売約済 Sold Out

作家名小山耕一
作品名彩色正燕支壺
価格税別9万円 (税込99,000 円)
桐箱付(後日)
寸法Φ 17.2 × H 17.4 (㎝)

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No.6

作家名小山耕一
作品名彩色正燕支桜香炉
価格税別8万円 (税込88,000 円)
桐箱付(後日)
寸法Φ 9.7 × H 11.2 (㎝)

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No.7

作家名德澤守俊
作品名朝鮮唐津花器
価格税別40万円 (税込440,000 円)
桐箱付(後日)
寸法Φ 21.5 × H 36.0 (㎝)

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No.8ご売約済 Sold Out

作家名德澤守俊
作品名唐紅茶入
価格税別20万円 (税込220,000 円)
桐箱付(後日)
寸法Φ 6.6 × H 11.1 (㎝)

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No.9

作家名松崎健
作品名窯変曹達呉須地茶盌
価格税別28万円 (税込308,000 円)
桐箱付(後日)
寸法Φ 10.9 × H 8.6 (㎝)

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No.10ご売約済 Sold Out

作家名松崎健
作品名窯変灰被陶塊石花器
価格税別25万円 (税込275,000 円)
桐箱付(後日)
寸法W 13.3 × D 14.1 × H 25.3 (㎝)

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No.11

作家名松﨑融
作品名朱漆花形水指
価格税別30万円 (税込330,000 円)
桐箱付(後日)
寸法Φ 16.8 × H 17.1 (㎝)

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No.12

作家名松﨑融
作品名朱漆茶器
価格税別10万円 (税込110,000 円)
桐箱付(後日)
寸法Φ 6.2 × H 8.4 (㎝)

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No.13

作家名十一代大樋長左衛門
作品名大樋窯変香合
価格税別20万円 (税込220,000 円)
桐箱付(後日)
寸法Φ 6.3 × H 5.1 (㎝)

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No.14

作家名加藤令吉
作品名黒織戸茶碗
価格税別30万円 (税込330,000 円)
桐箱付(後日)
寸法Φ 12.6 × H 7.7 (㎝)

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No.15

作家名小山耕一
作品名彩色正燕支茶碗
価格税別15万円 (税込165,000 円)
桐箱付(後日)
寸法Φ 11.5 × H 8.0 (㎝)

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No.16

作家名德澤守俊
作品名朝鮮唐津二彩茶碗
価格税別30万円 (税込330,000 円)
桐箱付(後日)
寸法W 13.7 × D 12.5 × H 7.3 (㎝)

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No.17

作家名松崎 健
作品名益子粉引茶盌
価格税別25万円 (税込275,000 円)
桐箱付(後日)
寸法W 15.9 × D 14.8 × H 8.5 (㎝)

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No.18ご売約済 Sold Out

作家名松﨑 融
作品名黒漆掛花入
価格税別8万円 (税込88,000 円)
桐箱付(後日)
寸法Φ 10.0 × H 22.0 (㎝)

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No.19

作品名[左]十一代大樋長左衛門/大樋飴釉ぐい吞
[中]松崎 健/耀変志埜徳利
[右]小山耕一/ぐい吞【ご売約済】
価格税別7万円 (税込77,000 円)
税別7万円 (税込77,000 円)
税別1万5千円 (税込16,500 円)
桐箱付
桐箱付(後日)
桐箱付
寸法Φ 7.2 × H 6.9 (㎝)
Φ 7.7 × H 13.8 (㎝)
Φ 6.3 × H 4.6 (㎝)

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No.20

作品名[左]松崎 健/織部ぐい呑
[中]小山耕一/片口【ご売約済】
[右]小山耕一/ぐい吞【ご売約済】
価格税別2万6千円 (税込28,600 円)
税別1万5千円 (税込16,500 円)
税別1万5千円 (税込16,500 円)
桐箱付
箱無し
桐箱付
寸法Φ 5.9 × H 5.5 (㎝)
W 10.5 × D 9.5 × H 6.8 (㎝)
Φ 5.8 × H 4.8 (㎝)

販売方法につきまして

DMや当サイトに掲載している作品は、会期が始まる前の事前予約を承っております。
実際に弊廊にお出かけ頂けない方には、お電話やメールでのご注文も喜んで承ります。
皆様からのお問い合わせを心よりお待ち申し上げております。