今後の展覧会

小さきものはみな美し

All the Petit things are so beautiful

会期
Schedule
令和3年11月1日(月)~11月7日(日)
November 1 - November 7, 2021
開廊時間
Opening hours
午前11時~午後7時まで(最終日の11月7日は午後5時まで)
会期中無休
Open daily 11 am to 7 pm except for November 7, when the gallery will close at 5 pm.
出品作家
Artist
伊勢﨑晃一朗 Isezaki Koichiro
市岡真治 Ichioka Shinji
伊藤慶二 Ito Keiji
加藤清之 Kato Kiyoyuki
高橋奈己 Takahashi Nami
戸田浩二 Toda Koji
中田雅巳 Nakada Masaru
福本双紅 Fukumoto Fuku
星野友幸 Hoshino Tomoyuki
留守 玲 Rusu Aki
ご紹介文
Introduction

この企画は、作家と同年代の若い人たちにも現代工芸に興味を持って欲しいという、強い想いから始まりました。

そのためには、小さくても魅力的であること、凛として存在感があること、少し無理をすれば購入できる価格であることなどを条件に、十人の作家に依頼しました。

その中で、伊藤慶二氏と加藤清之氏のお二人には、特別ゲストとして参加していただきました。

今回の参加者は陶芸と金属の作家ですが、いずれは漆芸やガラスの作家にも参加を呼び掛けたいと思っております。

 

作品を依頼するもう一つの条件として、「書斎と茶室-二つの空間に置くもの-」ということでお願いしました。

書斎という知の空間は、制約のある茶の湯の空間よりも自由です。

机上には、文鎮や水滴、書棚には、玉や青銅器、石造、金銅仏、小さな陶磁器、オブジェなどが飾られます。

茶室には、香合や香炉、茶入などの小さな道具がありますが、茶籠や茶箱に入れる茶器や振出し、小服茶碗などは、若い人にも大変人気があるようです。

 

それらを現代工芸で試みた展覧会が、今回の「小さきものはみな美し」展です。

 

伊勢﨑晃一朗の《stairs》は、備前焼による「階段」をモチーフにしたオブジェです。

壁に掛けられるようになっていますが、この「階段」はどこに通じているのでしょう。それは、人によって異なるかも知れませんが、人は「階段」の先に何かを見ているように思います。

 

市岡真治の《擬態-茶入》は、茄子型の茶入の擬態です。

市岡は「私の場合、擬態の本質は似せることではなく、どこまでいっても対象と同一ではないことにある」と言います。

本歌の再現ではなく、金属でしか表現できないものを追求した力作です。

 

伊藤慶二の《香合》は、小石を象った素朴なものですが、よく眺めると、蓋と身の重なる凸凹の部分が、まるで石の表情のように個性的です。

また内側は、蓋と身の重なる部分は黒く塗られ、窪んだ部分には銀が施されて、作家のデザイン力の確かさを表現しています。

 

加藤清之の《Torso》は、黒い胎土に白化粧土を柄杓で掛け、簡素な線描で裸体を表現しています。

作家は「誇張し過ぎるといやらしくなる。だから、さらりと描いた」と言います。

そうすることで、エロスが浄化されて永遠の美と化しています。他にも、大小の《Torso》が出品されます。

 

高橋奈己の《真珠茶器》は、名前の通りパール釉をかけた茶器です。

不規則な稜線から生まれる陰影とフォルムの美しさは、小品であっても変わりません。

今展には、茶箱に入れる茶器や振出し、造形的な香炉や菓子器、小さな《実》などが出品されます。

 

戸田浩二の《焼締水瓶》は、小さいながらも清涼感に包まれ凛としています。

作者は「作品の大小にかかわらず、静かで普遍的な存在でありたい」と願っています。

台座の上に水瓶を置き、祈りの空間を演出した、まさに「祈りのかたち」です。

 

中田雅巳の《SEN碗 黄》と《SEN碗 トルコブルー》は、ポケットやカバンにスッと忍ばせて持ち歩ける碗というコンセプトで制作したものです。

磁土で成形した後に黒化粧土を塗り、針で線を掻き落とし、掻き落とし箇所に色化粧土を塗り込んだ作品です。

 

福本双紅は、径の異なる鉢を重ねて「ゆらぎ」を表現した独自の作品で知られる作家ですが、今回はプラチナ箔彩を施した器体に淡い水色の釉を掛けた茶盌が出品されます。

作品名の《せつなし》とは、「刺激的に裏切られることを、いつも切に望んでいます」という作家の想いから付けられました。

 

星野友幸は、「練継」という独特な技法によって注目されている作家です。

今回の《紅玻璃小壺》は、真っ白な磁土で轆轤成形し、乾燥後に側面に鎬を入れ、ガラス成分の多い釉薬に少しだけ顔料を混ぜ、薄っすらとしたピンク色を呈した作品です。

 

留守 玲の《fizz》は、金属の棒を熔かして紐状にしたものを、紐づくりのような要領で積み重ねて制作した箱ものです。

「熔け込みの深浅や、それによって起こる歪みを大らかに受け入れられるようになってきた」という作家の言葉通り、その成り立ちが魅力的です。

 

森 孝一(美術評論家・日本陶磁協会 常任理事)

略歴
Biography
□伊勢﨑晃一朗
Isezaki Koichiro
昭和49年 岡山県備前市伊部に人間国宝 伊勢﨑 淳の長男として生まれる
平成8年 東京造形大学 彫刻科 卒業
平成10年 渡米 ニューヨーク在住の陶芸家 ジェフジャピロ氏に師事
平成12年 帰国後、父 伊勢﨑 淳に師事
平成21年 第26回 田部美術館 茶の湯の造形展 奨励賞(平成24、28年)
平成22年 第53回 日本伝統工芸中国支部展 日本工芸会賞
平成26年 第15回 福武文化奨励賞

□市岡真治
Ichioka Shinji
昭和51年 広島県生まれ
平成14年 多摩美術大学大学院 美術研究科 修了
現在、神奈川県小田原市にて鍛金による作品を制作

□伊藤慶二
Ito Keiji
昭和10年 岐阜県土岐市生まれ
昭和33年 武蔵野美術学校(現 武蔵野美術大学)油画科 卒業
昭和50年 自身の工房を建て独立
昭和56年 第39回 ファエンツァ国際陶芸展 入賞(イタリア)
平成18年 岐阜県芸術文化顕彰 (岐阜)
平成19年 第4回 円空賞 受賞 (岐阜)
平成25年 地域文化功労者 表彰(文科省)
平成28年 平成25年度 日本陶磁協会賞 金賞

□加藤清之
Kato Kiyoyuki
昭和6年 愛知県瀬戸市生まれ
昭和39年 朝日陶芸展 大賞
昭和40年 朝日陶芸展 大賞
昭和45年 日本陶磁協会賞
昭和62年 勅使河原蒼風コレクションによる加藤清之展(草月美術館/東京)
平成4年 パリ 日本の陶芸「今」100選展
平成5年 日本のスタジオクラフト伝統と前衛展(ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館/ロンドン)
平成11年 パリ ギャラリーファール個展
平成17年 土から生み出すかたち・造形の軌跡 加藤清之展(愛知県陶磁美術館)
平成19年 日本陶磁協会賞 金賞
平成30年 加藤清之展(福井県陶芸館)

□高橋奈己
Takahashi Nami
平成9年 武蔵野美術大学短期学部専攻科陶磁コース卒業
平成9~11年 ファエンツァ国立陶芸美術学校在籍(イタリア)
平成25年、27年、29年 菊池ビエンナーレ 入選
平成28年 日本伝統工芸展 新人賞、女流陶芸展 T氏賞
平成29年 日本陶芸展 茨城県陶芸美術館賞
平成30年 現代茶陶展 T O K I 織部大賞
令和元年 「岡田文化財団設立40周年記念 第14回パラミタ陶芸大賞展」(パラミタミュージアム/三重)
令和2年 「増原嘉央理/高橋奈己-表現の形-」(瀬戸市新世紀工芸館/愛知)
令和3年 「近代工芸と茶の湯のうつわ-四季のしつらい-」(国立工芸館/石川)

□戸田浩二
Toda Koji
昭和49年 愛媛県西条市生まれ
平成8年 筑波大学体育専門学群 卒業
平成10年 伊藤東彦に師事(~平成14年)
平成14年 茨城県笠間市に薪窯を築く
平成19年 日本陶芸展 入選
平成23年 国際陶磁器フェスティバル美濃 入選
平成29年 -聖水-(LIXILギャラリー/京橋)
令和元年 「土と抽象 記憶が形に生まれるとき」(益子陶芸美術館/栃木)
NY・東京を中心に毎年個展・グループ展を開催

□中田雅巳
Nakada Masaru
昭和52年 石川県生まれ
平成9年 石川県立九谷焼技術研修所 卒業
平成19年 金沢市工芸展 金沢市長最優秀賞(同21年)
平成26年 「Meister der Moderne」 Bavarian States Prize賞(ドイツ)
   「現代・陶芸現象」(茨城県陶芸美術館/茨城)
平成29年 菊池ビエンナーレ 奨励賞、日本陶磁協会 現代陶芸奨励賞展 奨励賞
令和3年 「近代工芸と茶の湯のうつわ-四季のしつらい-」(国立工芸館/石川)
平成26年~現在 金沢美術工芸大学 非常勤講師

□福本双紅
Fukumoto Fuku
昭和48年 京都市生まれ
平成13年 朝日現代クラフト展 グランプリ
平成14年 京都府美術工芸新鋭選抜展 最優秀賞
平成15年 平成15年度 五島記念文化賞 美術新人賞
平成20年 平成19年度 京都市芸術新人賞
平成22年 現代工芸への視点―茶事をめぐって(東京国立近代美術館工芸館/東京)
平成24年 第30回 京都府文化賞 奨励賞
平成26年 TRADITION ON FIRE (Asian Art Museum サンフランシスコ)
平成30年 第3回 日本陶磁協会奨励賞関西展 奨励賞 京都市長賞
平成31年 京都市立芸術大学大学院 博士後期課程 博士号取得

□星野友幸
Hoshino Tomoyuki
昭和51年 山梨県甲府市生まれ
平成11年 横浜市立大学商学部卒業 人材サービス企業にて5年間勤務
平成17年 京都府立陶工高等技術専門校 成形科 修了、猪飼祐一氏に師事
平成19年 東京都国分寺市にて独立
平成25年 第53回 東日本伝統工芸展 三越伊勢丹賞
   第60回 日本伝統工芸展 日本工芸会奨励賞
   第5回 菊池ビエンナーレ 奨励賞
   第22回 日本陶芸展 特別賞・茨城県陶芸美術館賞
   第1回 陶美展 優秀賞・札幌インテリアアクア賞
平成29年 第11回 国際陶磁器展美濃 審査員特別賞(選:藤本壮介氏)

□留守 玲
Rusu Aki
昭和51年 宮城県生まれ
平成15年 第11回 日本現代藝術奨励賞
平成19年 工芸の力-21世紀の展望(東京国立近代美術館工芸館) 
平成24年 「留守玲の茶室 さびのけしき」(山口県立萩美術館・浦上記念館)
平成28年 第2回 菊池寛実賞(智美術館)、第27回 タカシマヤ美術賞
平成29年 第34回 淡水翁賞 最優秀賞
令和2年 国際工芸アワードとやま 優秀賞
平成27年~現在 多摩美術大学 工芸学科 非常勤講師
作家在廊日
Date artist
in gallery
市岡真治 11月1日(月)、4日(木)
高橋奈己 11月1日(月)、5日(金)~7日(日)
戸田浩二 11月1日(月)
中田雅巳 11月1日(月)
福本双紅 11月7日(日)
星野友幸 11月1日(月)~3日(水)
留守 玲 11月1日(月)
※ 恐れながら、コロナ禍の影響で、変更になる可能性がございます。
出品作品
Exhibited works
小さきもの[小服茶碗、香合、茶器、花入、蓋物、コップ、オブジェ、酒器など]
お知らせ
Notice
■コロナ禍による開催内容の変更の可能性
恐れながら、コロナ禍の状況で、さらなる営業自粛を要請された場合などは、会期と営業時間の変更や、最悪の場合オンライン展示のみの可能性もございます。どうかご理解を頂ければ幸いに存じます。
お手間をおかけして恐縮ですが、最新情報は、このホームページや公式SNSにて発信致しますので、此方をご確認頂ければ幸いです。


■新型コロナウィルス感染予防対策
ご来廊される皆様に、弊廊でのひとときをより安心してお楽しみいただけますよう、下記の新型コロナウィルス感染予防対策を実施しております。恐れ入りますが、お客様のご理解とご協力を頂けますよう、よろしくお願い申し上げます。


1 大切なお客様へのお願い
・弊廊入口とビル入口に、アルコール消毒液を設置しております。ご来廊の際は、恐縮ですが、手指の消毒をお願い申し上げます。
・お出かけの際は、マスクのご着用をお願い申し上げます。
・現在、発熱がある場合や体調がすぐれない方は、申し訳ありませんが、ご来廊を見合わせて頂きますよう、お願い申し上げます。
・過去2週間以内に、発熱や風邪で受診や服薬等をした方、および海外への訪問歴のある方は、ご来廊をお見合わせ頂きますよう、お願い申し上げます。
・店内の混雑緩和のため、出来る限り、少人数でのご来店をお願い申し上げます。
・コロナ禍までは、お客様にお出ししていた玉露などの呈茶のサービスを、申し訳ありませんが、当面の間、控えさせて頂きます。


2 弊廊として取り組んでいる事

① 高機能換気システム「ロスナイ」
弊廊に高機能換気システム「ロスナイ」(三菱電機製)を令和3年1月6日に3基、導入致しました。
この新しく強力な換気設備により、15〜20分に一回は、弊廊内の全ての空気が入れ替わる事になります。
加えて、入口ドアは常時開放し、一層の換気に務めております。

② 二酸化炭素濃度計
カウンター上に、令和3年4月2日より二酸化炭素濃度計を新設致しました。
概ね、弊廊の二酸化炭素濃度計は400〜480ppmを指し示しています。
外気の二酸化炭素濃度は415〜450ppmですので、ほぼ街中と同程度の空気が弊廊内に満ちています。
どうかご安心して弊廊での一時をお楽しみ頂ければと存じます。

③ サーモグラフィー
ご来廊されるお客様用のサーモグラフィーを令和3年5月12日に新設致しました。
サーモグラフィーは、弊廊の入口右手の壁面に設置していますので、恐れながら、ご来廊の際は検温のご協力をどうぞよろしくお願いいたします。
誠に恐縮ですが、37.5度以上のお客様のご入場はお控え頂いております。どうかご理解を賜れればと存じます。

④ 消毒用アルコール
手指消毒用のアルコールは、資生堂SHISEIDOさんの消毒液を使用しています。
手に優しい保湿成分配合との事で、皆様からご好評を頂いております。

⑤ 日常清掃
日常清掃をより強化致します。
お客樣やスタッフが頻繁に手を触れる、エレベーターのボタン、テーブルと椅子、入口ドアとトイレの取っ手、筆・ペンなどのアルコール除菌を営業中にも定期的に行います。

⑥ 入場制限
弊廊内が多くのお客様で混雑し、密になると判断すれば、弊廊への入場制限をお願いする場合もあります。

⑦ スタッフの体調管理とPCR検査
弊廊スタッフはマスクを着用し、検温や体調管理、アルコールによる手指消毒を徹底して、接客に務めさせて頂きます。
令和3年10月10日、スタッフ全員のPCR検査を行い、全員、問題ありませんでした。
なお、今後も月に1回、PCR検査を実施してまいります。


皆様のご来廊を心よりお待ち申し上げております。
そして、どうか一層、お気をつけてお過ごしくださいませ。

販売方法につきまして

DMや当サイトに掲載している作品は、会期が始まる前の事前予約を承っております。概ね、会期初日の二十日前頃にお客様へDMを発送し、ほぼ同時期に当サイトに情報をアップしております。
実際に弊廊にお出かけ頂けない方には、お電話やメールでのご注文も喜んで承ります。
皆様からのお問い合わせを心よりお待ち申し上げております。