今後の展覧会

BIZENの六人展 ー離陸の刻ー

-Taking Off- Six Ways of Bizen

会期
Schedule
令和3年10月22日(金)~10月28日(木)
October 22 - October 28, 2021
開廊時間
Opening hours
午前11時~午後7時まで(最終日の10月28日は午後5時まで)
会期中無休
Open daily 11 am to 7 pm except for October 28, when the gallery will close at 5 pm.
出品作家
Artist
石田和也 Ishida Kazuya
伊勢﨑晃一朗 Isezaki Koichiro
近藤正彦 Kondo Masahiko
瀧川卓馬 Takikawa Takuma
豊福 博 Toyofuku Hiroshi
松本優作 Matsumoto Yusaku
(五十音順)
ご紹介文
Introduction

備前焼は無釉の焼締陶として、中世以来、途切れることなく今日まで焼き続けられて来た。

その理由は土にある。備前の土は、六古窯の中でも最も細かい粒子の粘土で、急激な温度の変化に弱いので、時間をかけて徐々に焼成温度を上げてゆかねばならない。

土は山土と田土に大きく分かれるが、なかでも田土はねっとりとした可塑性のある粘土のため、焼き上がりの土味は最高と言われている。

それは、現在も変わらない。

 

今回の「BIZENの六人展」は、備前焼の未来を担う六人の作家たちの展覧会である。

石田和也は、備前焼を代表する人間国宝・伊勢﨑淳に陶技を学んだ。

その伊勢﨑の長男・伊勢﨑晃一朗は、ニューヨーク在住の陶芸家、ジェフ・シャピロに弟子入りした。

近藤正彦は、現代備前のトップ・ランナー・隠﨑隆一に陶技を学んだ。

瀧川卓馬の師匠・島村光は、備前焼細工物の第一人者である。

豊福 博は、備前市無形文化財の川端文男に陶技を学んだ。

松本優作は伝統の上に斬新さを追及する脇本博之に師事した。

六人の師匠が違うように、その陶芸も六人六様だが、しかし、土に向かう真摯な姿勢は各人共通している。

 

石田和也は、「自分を軸に環境や出会う相手を意図的に変えることで、自ずと出来上がる作品もあって欲しい」と語る。

《Abyss Tea bowl》は備前市の三石にある陶石の鉱山で天然の磁土を調達し、深い蒼を出すために磁土にコバルトを混ぜ、薪窯で焼成したもの。

すると、コバルトの蒼と磁土の白と灰被りのグレーが入り混じった新感覚な茶碗が生まれる。

 

伊勢﨑晃一朗は、アメリカに留学し陶芸を始めたことで造形思考がしっかりしていると言ってもいいだろう。

《打文壺》は、上に置いた打文の一部に亀裂を作り、その亀裂が口の役目を果たしている。

これは従来の壺の口を閉じたかたちのオブジェではなく、立体造形の思考に近い表現となっている。

赤褐色の火色もよく、全体に重量感があって、造形的な完成度も高い。

 

近藤正彦の作品は、ふっくらとした土の膨らみが魅力的だ。

《備前水指》は、轆轤で内側から膨らませると自然と曲線が出来る。

その自然と出来た曲線を、全体のバランスを見ながら口や腰、蓋などを工夫していくのだという。

内部の空気が膨らんでゆく様子が、そのフォルムからも感じられる。師匠の隠﨑隆一とは違う、近藤独自の感性である。

 

瀧川卓馬は、小さな細工物を細部にまでこだわりながら魅力ある作品を制作している。

普段、瀧川は土で原型を作り、石膏で型を取り、それを基に制作する。

《虎ノ型香合》は、その虎の頭の型を使って香合に仕立てたもの。また《虎ノ威ヲ借ル狐香合》は、入れ子式になっており、虎の姿の外蓋を外すと、狐の姿の内蓋が現れるというユニークなものである。

 

豊福 博は、師匠の川端文男に原土の表情を土味として表現する自然練込の技法を学んだ。

その自然練込の技法を基本に、面と面の組み合わせに工夫を凝らしながら独自の作品を創作している。

《自然練込水指》は、口は三角形、胴は五角形で、複雑に平面と平面を組み合わせている。

また、胴の平面の一部と三角形の蓋には緋襷が見られる。

 

松本優作は、「斬新な造形も好きだが、基本的には単純なかたちが好きだ」という。

《備前茶盌》は、胡麻を景色によく焼き締まった半筒型の茶碗である。

奇を衒わず、「なんとなくいいなと言われるような作品づくりを心掛けています」「古いものが好きです」というこの作家は、作りたい作品の目標がはっきりしているのであろう。

 

いま「BIZENの六人展」は「守・破・離」の「守」から「破」に向かって自身の表現を展開している。

そういう意味では、まさに「離陸の刻(とき)」なのである。

それは、古い概念からの離陸という意味だけでなく、日本から海外に飛び立つという意味や、コロナ禍からの再出発という意味をも含んでいる。

 

森 孝一(美術評論家・日本陶磁協会 常任理事)

略歴
Biography
□石田和也
備前で育まれてきたことをどのように表現するか、
素材の特性を自分なりに導き、薪窯でその可能性を無限に増幅させる創造性に触れて頂きながら、
伝統があるからこそのワクワクを共有していただけますと幸いです。
昭和61年 岡山県備前市に生まれる
平成19年 京都府立陶工高等技術専門校 卒業、備前焼人間国宝 伊勢﨑 淳に師事
平成22年 国民文化祭美術展 奨励賞
平成23年 渡英 イギリスの工房で経験を積む
平成25年 帰国 備前に工房を構え独立
平成27年 第58回 日本伝統工芸中国支部展 教育長賞
平成28年 オックスフォード大学(英国)客員教授として招聘される
  イギリス各地の大学でレクチャー、ワークショップを開催
平成29年 第68回 岡山県美術展覧会 奨励賞
平成30年 シンポジウムUTSUWA&UTSUSHIロンドン芸術大学(英国)
令和元年 岡山アワード 作家/クリエイター賞
令和2年 備前市で採掘した磁器土での作品づくりに挑戦する

□伊勢﨑晃一朗
土で出来たモノが其処にある
自分で為した末の姿
それでも土が出て来る
そういうモノで在りたい
昭和49年 岡山県備前市伊部に人間国宝 伊勢﨑 淳の長男として生まれる
平成8年 東京造形大学 彫刻科 卒業
平成10年 渡米 ニューヨーク在住の陶芸家 ジェフジャピロ氏に師事
平成12年 帰国後、父 伊勢﨑 淳に師事
平成21年 第26回 田部美術館 茶の湯の造形展 奨励賞(平成24、28年)
平成22年 第53回 日本伝統工芸中国支部展 日本工芸会賞
平成26年 第15回 福武文化奨励賞
平成30年 伊勢﨑晃一朗展(柿傳ギャラリー)
令和2年 伊勢﨑晃一朗展 成る(LIXILギャラリー、東京)
令和3年 伊勢﨑晃一朗展(柿傳ギャラリー)

□近藤正彦
六人の個性が、柿傳ギャラリーという空間で、どの様に融合するのか楽しみです。
昭和46年 岡山県倉敷市に生まれる
平成6年 京都市立工業試験場 本科 卒業
平成8年 隠﨑隆一に師事
平成9年 第48回 岡山県美術展覧会 奨励賞(同 平成18、21、22年)
平成13年 第18回 田部美術館大賞「茶の湯の造形」展 入選(同 平成18、21、22、25、26、28、29、30年、令和2年)
平成17年 第22回 田部美術館大賞「茶の湯の造形」展 奨励賞(同 平成24年)
  第52回 日本伝統工芸展 入選(同 平成18、19、21、25年)
平成21年 日本工芸会 正会員認定
平成25年 第56回 日本伝統工芸中国支部展 岡山市長賞
平成30年 第69回 岡山県美術展覧会 岡山教育長賞

□瀧川卓馬
今までお茶道具に関するものを作ってこなかったので
勉強不足で決まり事など守れていないのではないかと思いますが
面白がって頂ける方の元に届けば嬉しく思います。
昭和52年 兵庫県に生まれる
平成11年 倉敷芸術科学大学 卒業
平成14年 島村 光氏に師事
平成25年 備前市久々井に工房を構える

□豊福 博
原土の表情を土味として表現する自然練込の仕事を中心に。
本展が備前焼の今後の可能性を感じていただけるような展示になればと思います。
昭和48年 東京都に生まれる 埼玉県出身
平成8年 国際基督教大学 卒業
平成10年 備前焼作家 川端文男に師事
平成13年 第18回 田部美術館大賞「茶の湯の造形展」奨励賞
平成18年 岡山県和気郡和気町吉田にて独立
平成21 年 第26回 田部美術館大賞「茶の湯の造形展」優秀賞(他9回入選)
平成27年 第6回 菊池ビエンナーレ 入選
平成28年 現在形の陶芸 萩対象展Ⅳ 入選、第9回 現代茶陶展 入選(他2回入選)
平成29 年 第64 回 日本伝統工芸展 入選(他1回入選)
令和元年 第6回 陶美展 奨励賞(他3回入選)
令和3年 第12回 国際陶磁器展美濃 入選

□松本優作
この柿傳ギャラリーのグループ展に参加できることを嬉しく思います。
作品についてはどこで使いどのように使われるかを思い作っています。
ギャラリーにお越しくださった方々に観ていただければ、嬉しく思います。
昭和49年 岡山県瀬戸市に生まれる
平成12年 備前陶芸センター 入所
平成13年 備前焼作家 脇本博之に師事
平成18年 陶芸美術館展覧会 優秀賞
平成20年 初窯を出す
平成21年 播磨工芸会賞、陶芸財団展 陶芸大賞、神戸ビエンナーレ 入選
平成22年 第27回 田部美術館大賞「茶の湯の造形展」入選
平成25年 第56回 日本伝統工芸中国支部展 入選(同 平成26、27年)
平成28年 第67回 岡山県美術展覧会 奨励賞

※ お名前の下のコメントは、本展や作品に対する作家自身の想いです。
作家在廊日
Date artist
in gallery
石田和也 10月22日(金)~23日(土)
伊勢﨑晃一朗 10月22日(金)~24日(日)
近藤正彦 10月22日(金)~23日(土)
瀧川卓馬 10月26日(火)~27日(水)
豊福 博 10月26日(火)~28日(木)
松本優作 10月24日(日)~25日(月)
※ 恐れながら、コロナ禍の影響で、変更になる可能性がございます。
出品作品
Exhibited works
茶碗、花入、水指、香合、壺、酒器など
お知らせ
Notice
■コロナ禍による開催内容の変更の可能性
恐れながら、コロナ禍の状況で、さらなる営業自粛を要請された場合などは、会期と営業時間の変更や、最悪の場合オンライン展示のみの可能性もございます。どうかご理解を頂ければ幸いに存じます。
お手間をおかけして恐縮ですが、最新情報は、このホームページや公式SNSにて発信致しますので、此方をご確認頂ければ幸いです。


■新型コロナウィルス感染予防対策
ご来廊される皆様に、弊廊でのひとときをより安心してお楽しみいただけますよう、下記の新型コロナウィルス感染予防対策を実施しております。恐れ入りますが、お客様のご理解とご協力を頂けますよう、よろしくお願い申し上げます。


1 大切なお客様へのお願い
・弊廊入口とビル入口に、アルコール消毒液を設置しております。ご来廊の際は、恐縮ですが、手指の消毒をお願い申し上げます。
・お出かけの際は、マスクのご着用をお願い申し上げます。
・現在、発熱がある場合や体調がすぐれない方は、申し訳ありませんが、ご来廊を見合わせて頂きますよう、お願い申し上げます。
・過去2週間以内に、発熱や風邪で受診や服薬等をした方、および海外への訪問歴のある方は、ご来廊をお見合わせ頂きますよう、お願い申し上げます。
・店内の混雑緩和のため、出来る限り、少人数でのご来店をお願い申し上げます。
・コロナ禍までは、お客様にお出ししていた玉露などの呈茶のサービスを、申し訳ありませんが、当面の間、控えさせて頂きます。


2 弊廊として取り組んでいる事

① 高機能換気システム「ロスナイ」
弊廊に高機能換気システム「ロスナイ」(三菱電機製)を令和3年1月6日に3基、導入致しました。
この新しく強力な換気設備により、15〜20分に一回は、弊廊内の全ての空気が入れ替わる事になります。
加えて、入口ドアは常時開放し、一層の換気に務めております。

② 二酸化炭素濃度計
カウンター上に、令和3年4月2日より二酸化炭素濃度計を新設致しました。
概ね、弊廊の二酸化炭素濃度計は400〜480ppmを指し示しています。
外気の二酸化炭素濃度は415〜450ppmですので、ほぼ街中と同程度の空気が弊廊内に満ちています。
どうかご安心して弊廊での一時をお楽しみ頂ければと存じます。

③ サーモグラフィー
ご来廊されるお客様用のサーモグラフィーを令和3年5月12日に新設致しました。
サーモグラフィーは、弊廊の入口右手の壁面に設置していますので、恐れながら、ご来廊の際は検温のご協力をどうぞよろしくお願いいたします。
誠に恐縮ですが、37.5度以上のお客様のご入場はお控え頂いております。どうかご理解を賜れればと存じます。

④ 消毒用アルコール
手指消毒用のアルコールは、資生堂SHISEIDOさんの消毒液を使用しています。
手に優しい保湿成分配合との事で、皆様からご好評を頂いております。

⑤ 日常清掃
日常清掃をより強化致します。
お客樣やスタッフが頻繁に手を触れる、エレベーターのボタン、テーブルと椅子、入口ドアとトイレの取っ手、筆・ペンなどのアルコール除菌を営業中にも定期的に行います。

⑥ 入場制限
弊廊内が多くのお客様で混雑し、密になると判断すれば、弊廊への入場制限をお願いする場合もあります。

⑦ スタッフの体調管理とPCR検査
弊廊スタッフはマスクを着用し、検温や体調管理、アルコールによる手指消毒を徹底して、接客に務めさせて頂きます。
令和3年10月10日、スタッフ全員のPCR検査を行い、全員、問題ありませんでした。
なお、今後も月に1回、PCR検査を実施してまいります。


皆様のご来廊を心よりお待ち申し上げております。
そして、どうか一層、お気をつけてお過ごしくださいませ。
DMこの展覧会のDMを見る(PDF)
主な出品作品
Main exhibited
works
展覧会期間中に展示した主な作品を以下にご紹介致します。
価格は、税別か税込の記載が無い場合は、展覧会開催時点の消費税込みの金額です。
画像をクリックすると拡大写真がご覧になれます。
これらの作品以外にも多数の作品がございます。お客様のお好みをお電話かメールにてお聞かせ頂ければ、より詳細な画像を撮影して、メールにてご案内させて頂きます。
展覧会終了後は、申し訳ありませんが、作品の在庫をお調べするためのお時間を頂ければ幸いです。

作品サムネイル

No.1ご売約済 Sold Out

作家名石田和也
作品名Abyss Tea bowl
価格税別8万円 (税込88,000 円)
桐箱付(後日)
寸法W 13.0 × D 13.0 × H 9.0(㎝)

作品サムネイル

No.2

作家名伊勢﨑晃一朗
作品名打文壺
価格税別18万円 (税込198,000 円)
桐箱付(後日)
寸法W 23.5 × D 23.5 × H 18.0(㎝)

作品サムネイル

No.3

作家名近藤正彦
作品名備前水指
価格税別16万円 (税込176,000 円)
桐箱付(後日)
寸法W 22.0 × D 23.0 × H 20.0(㎝)

作品サムネイル

No.4

作家名瀧川卓馬
作品名[左]虎ノ型香合
[右]虎ノ威ヲ借ル狐香合
価格税別2万円 (税込22,000 円)
税別3万円 (税込33,000 円)
桐箱付(後日)
寸法W 4.8 × D 5.2 × H 4.2(㎝)
W 5.5 × D 6.4 × H 8.0(㎝)

作品サムネイル

No.5

作家名豊福 博
作品名自然練込水指
価格税別10万円 (税込110,000 円)
桐箱付(後日)
寸法W 17.5 × D 17.5 × H 19.0(㎝)

作品サムネイル

No.6

作家名松本優作
作品名備前茶盌
価格税別7万円 (税込77,000 円)
桐箱付(後日)
寸法W 11.6 × D 11.6 × H 9.0(㎝)

販売方法につきまして

DMや当サイトに掲載している作品は、会期が始まる前の事前予約を承っております。概ね、会期初日の二十日前頃にお客様へDMを発送し、ほぼ同時期に当サイトに情報をアップしております。
実際に弊廊にお出かけ頂けない方には、お電話やメールでのご注文も喜んで承ります。
皆様からのお問い合わせを心よりお待ち申し上げております。