野菜は「スゴイ」！

タマネギやニンジン、ジャガイモなど台所で使い忘れたものを時々見かける。

表面が少々、色褪せ萎びていて、もうダメかなと思うと、そこに、新たな芽が出て、生命の再生が図られているのである。

台所で自然の営みがあるとは「スゴイ」！

二人展も今回で四回目になりますが、私共も生命の再生を願って、今後十回目の二人展を目標に制作に励む所存です。

皆様方にも何卒宜しくお願い申し上げます。

杉浦康益・裕子

熱風厳しき葉月。杉浦ご夫妻の真鶴にある自宅兼工房を訪ねました。

お庭には草花が生い茂り、鳥や小動物も杉浦邸を訪ねてくるようです。

この豊かな緑に囲まれているからこそ、素敵な作品群が出来るのだと、都会住まいの私はとても羨ましくなりました。

康益さんと裕子さんは東京藝大の陶芸科で学ばれ、現在の真鶴に移り住み約40年、その地でタンセイ込め育てた草花等を、康益さんは立体で精緻な花をつくり、裕子さんは色染め付けで可憐な花を描いています。

本展では、康益さんは思わずかぶりつくか、思わず皮をむきたくなる野菜の新芽の新作を創り、裕子さんは花や果物の形にくり抜いた磁土に儚い絵を画きました。

早いもので、弊廊での杉浦夫妻展も四回目を迎える事になり、これも偏に皆様のお陰と心より感謝申し上げます。

近頃は海外での展覧会が増え、国内での発表が少なくなったとの事。

どうぞご清覧頂ければ幸いです。

店主 安田尚史