安食 ひろ 絵の在る茶碗展
会期 Schedule |
平成23年2月19日(土)~2月25日(金) February 19 - February 25, 2011 |
開廊時間 Opening Hours | 午前11時~午後7時まで(最終日は午後5時まで) 会期中無休 |
ご紹介文 Introduction |
絵の在る茶碗 昨年、安食さんの個展に、器と箱に絵を描いた茶碗が出品されていた。いかにも安食さんらしい雅味のある絵付で、茶碗だけではなく、箱にも絵が描かれているのが面白く、早速柿傳ギャラリーの安田さんに伝え、此の度の展覧会の日程などあらかたが決った。 私が彼に注文をつけたのは、とにかく楽しく一碗の薄茶の飲める茶碗というということであった。 その後安食さんはすぐ出雲の里の工房にこもって懸命に素地をつくり、絵を描いた茶碗を造り出した。 ところが、彼は気軽に出来ると思っていたようであるが、全てが楽しく楽しく茶を飲めるということは、思いの他難しいことであったらしく、途中で見せられたものは未だしものであった。 こうしてさらに数ヶ月、彼は想いを込めて造りつつある。 一作一作、全て安食ひろの茶碗なのであり、人の心を魅了するものであることを願って私は展覧会の初日を待っている次第である。 林屋晴三
今回の茶碗展、林屋先生の思いやりの策略かも知れない。先生との出合いは、二十五年位前、松江の田部美術館での、茶の湯の造形展で、この水指のつまみは面白いから、つまみに大賞を出そう・・・とそれ以来である。 会う度ごとに「もっと深く想いをもって作りなさい」と言われ続けてきた。こちらも、一寸意地になって、それからは、茶碗だけと決めて作り続けてきた。 昨年の個展に、ひょっこりといらした先生は、私がもっとも力を入れている黒い塩釉碗とか、バサラの碗とかではなく、入口近くに並べていた、軽いサービス品といった感じで作っていた絵のある茶碗「これいいね」と一つ求めて頂いた。そしてこの茶碗だけで個展をしてみたら・・・ということで今回の個展となった訳である。しかし数日後に手紙が届き、あの茶碗でお茶を飲んでみたが、美味しくなかった・・・と。おいしくないと言われると、返す言葉もない。早速一窯たいて、内六個を送ると、四個が返されてきた。 美しく感じるということは・・・ 楽しく飲めるといふことは・・・ 色々と試行錯誤してる内に、いつしか林屋先生の眼を気にするのでなく、お茶を飲む、その時の情景を想い、自らが誰かに一服点てるつもりで・・・忘れかけてた想いを、少しばかりではあるが思い出させてもらった。 ロクロは、ゆったりと、高台はいさぎよく、絵を画き過ぎず余韻をもって、一服のお茶が丁度納まる様に、飲んだ後、碗を回して拝見しても楽しい様に、箱は茶碗と同じではなく、それに呼応する様に、そして今回、茶碗のいくつかは、高温で窯から出して、水につけて急冷する引き出しとした。茶碗自体が楽焼のように柔らかくなる。 今回並べるものがそれに値するかしないかは自信はないけれど、お陰でいい再出発となりそふである。 先生八十二才、小生六十二才 一期一会のこの機会、楽しい一服とゆきたいものである。 ひろ拝 |
作家在廊日 Date Artist in Gallery | 会期中、全日、作家在廊予定 |
主な出品作品 Main Exhibited Works |
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販売方法につきまして
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