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唐津が大好き-14人の作家による花入・茶碗・酒器展

たなかさじろう

会期 平成26年2月10日(月)~2月16日(日)
開廊時間午前11時~午後7時まで(最終日は午後5時まで) 会期中無休
出品作家岡本作礼、梶原靖元、川上清美、熊本千治、小島直喜、竹花正弘、田中佐次郎、中里太亀、十四代 中里太郎右衛門、濱崎節生、藤ノ木土平、安永頼山、矢野直人、吉野 魁
(五十音順)
お知らせ<同時開催コラボレーション展のご案内>
本展覧会の同時開催コラボレーション展として、渋谷の「GALERIE AZUR」さんで「唐津 春の器展」が開催されます。
□唐津 春の器展
会期:平成26年2月8日(土)~16日(日) 11:00~18:00 (不定休)
会場:GALERIE AZUR ぎゃるり あじゅーる
〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町26-1 セルリアンタワー東急ホテル1F
企画:GALLERY一番館
Phone&Fax:03-6427-0029、e-mail:info@galerieazur.jp

■記念講演会 【「唐津焼の魅力」 森 孝一 氏】
本展覧会の初日に、柿傳ギャラリーと同ビルの安与ホールにて、記念講演会『唐津焼の魅力』を行いますので、どうぞご参加ください。
・日時 2月10日(月) 16:00~17:30
・場所 安与ホール(東京都新宿区新宿3-37-11 安与ビル7階)
・講演者 森 孝一氏(美術評論家・日本陶磁協会 事務局長)
・参加費 無料
・申込 参加ご希望の方は、柿傳ギャラリーまで電話、FAX、メールにてお申し込みください。(TEL 03-3352-5118、FAX 03-5269-0335、gallery@kakiden.com。電話は11 時~19 時受付。ギャラリー休廊日を除く)

■オープニングレセプションパーティー
本展覧会の初日に、展覧会会場にて、ささやかなパーティー(立食)を開催します。京懐石「柿傳」のおつまみと日本酒をふるまいますので、どうぞお気軽にご参会ください。
・日時 2月10日(月) 上記の講演会終了後、17:30 ~19 :00
・場所 柿傳ギャラリー
・参加費 無料
・申込 不要

■特別記念茶会
本展覧会の二日目の2月11日に、柿傳ギャラリーの上にある柿傳茶室にて、特別記念茶会を開催致します。唐津ゆかりのお道具で、一服のお茶をお楽しみ頂ければ幸いです。
・日時 2月11日(火) 10:00、11:00、13:00、14:00 席入の四席
・場所 新宿 京懐石 柿傳(東京都新宿区新宿3-37-11 安与ビル)
     薄茶席「残月(9階)」、おにぎり席「古今サロン(6 階) 」、受付・寄付「安与ホール( 7階)」
     ※席入15 分前までにお集まりください。
・席主 藤ノ木 土平 先生
・会費 4,000 円(税込)
・申込 参加ご希望の方は、柿傳ギャラリーまで電話、FAX、メールにてお申し込みください。(TEL 03-3352-5118、FAX 03-5269-0335、gallery@kakiden.com。電話は11 時~19 時受付。ギャラリー休廊日を除く)

「唐津焼の魅力について」

 やきものの魅力はその造形もさることながら、土味・焼味が重要である。とくに唐津に限っては、土味、焼味が、作品の美しさを決定する。そのやきものの味を「自然発生的な魅力」と否定したのは、やきものによる純粋造形を求めた「走泥社」の八木一夫氏である。また、濱田庄司氏は「味は部分で感じは全体。味をいう人は、見方がこまやかでも、どこか品物に捕らわれている。感じで見る人は、離れて自身の角度でぶっかっている。」と、その著書『無尽蔵』の中で書いている。これは藝術運動の流れからいったら至極当然のことで、つい最近まで私自身もそう思っていた。しかし、日本人の感性の根源を考えた時、そういう捉え方に疑問を持つようになった。

 中国は石の国である。玉も銅器も磁器ももとは鉱物である。そこには、石の思想はあっても石を育てるという術はない。しかし、日本は土の国である。縄文以来自然と共存共栄の関係を築き、のちには里山・里海を育ててきた。日本人にとって自然は拒絶するものではなく受け入れるもの、だから自然豊かな文化が誕生した。そういう文化の下地がなかったら「土を育てる」という発想や、「土味・焼味」という感性は生まれなかっただろう。そう考えると、「土味・焼味」は日本人の本質に関わる重要なものだと思うのである。

 さて、唐津焼に話を戻そう。唐津は使えば使うほど肌味がよくなり、深味を増す。だから陶片であってもさまになり、用に耐える。要は、焼いた後でも唐津は育つということである。完璧を求める磁器ではこうはいかない。これは、変化を求める日本人ならではの感性である。じつは、やきものも元来変化の産物なのである。

 唐津焼の中で一番多く焼かれたのは皿類であろう。そのためだろうか、唐津の茶陶に主役はいない。しかし、「唐津は名脇役である」と私は信じている。だから、どんな道具と組み合わせても邪魔にならず、うまく付いてくれる。それでいて、ちゃんと存在感がある。こうしたさりげない個性が、唐津が多くの茶人や蒐集家に愛される理由なのであろう。

 今展に参加の田中佐次郎氏は、200 種類以上ある唐津の土の中から自分が一番納得する土を厳選し単味で使う。今回は堂々とした「辰砂耀変花入」を出品。

 吉野魁(かい)氏は七十を過ぎて「魁」と改名、そこにはこの作家の覚悟が感じられる。初心に帰って「黒飴唐津叩き花入」を出品。

 川上清美氏は唐津の本質に迫る繊細で力強い作品。「黒唐津花入」が正にその特徴を現わしている。

 濱崎節生氏は固定観念に囚われない自由な発想の作家。「青唐津花器」は濱崎氏そのもの。

 熊本千治氏の「銀彩象嵌方壺」は造形を意識した方形の作品。銀彩の象嵌が美しい。

 藤ノ木土平氏の「朝鮮唐津刻亀甲形花生」には作家の遊び心が感じられる。

 十四代中里太郎右衛門氏は、磁州窯を手本とした「唐津白地黒掻落し瓶」を出品。唐津の革新を自分なりの方法で模索する。

 岡本作礼氏の「朝鮮唐津三角花生」は品格のある作品。静の中に動を感じる。

 古唐津の復元に精力を傾ける梶原靖元氏の作品には不思議な魅力がある。その魅力が自家薬籠中の「朝鮮唐津花入」にも感じられる。

 小島直喜氏は「やきものは土作りが命」と語る作家。「唐津山瀬花入」の土味、焼味には、そのこだわりが見える。

 中里太亀氏は唐津の基本を忘れず、使って喜ばれる作品を制作。「唐津南蛮俵壺」は父・隆氏とはまた一味違う作品である。

 安永頼山氏は島根県の県職員であったが、唐津焼と出会い三十歳を機に陶芸を志した。その秘めたる思いが「絵唐津花入」にも現われている。

 竹花正弘氏は東京出身。熊本大学で土木環境工学科に学んだ。「粉引扁壺」は釉の掛分けから生まれた偶然の産物だが、唐津の未来を予感させる。

 矢野直人氏は米国留学から帰国後、幼い頃から触れてきた唐津焼に目覚め独自のスタイルで制作する、いま注目の新人である。

 

森 孝一 (美術評論家・日本陶磁協会 事務局長)

主な出品作品
展覧会期間中に展示した作品をご紹介します。
展覧会終了後は、恐れながら、作品の在庫をお調べするのにお時間を頂ければ幸いです。
画像をクリックすると拡大写真がご覧になれます。
価格は、全て消費税込みの価格です。

田中佐次郎

作家名田中 佐次郎
作品名唐津辰砂耀変花入
価格【ご売約済】 472,500円
寸法W17.7×D14.7×H26.7(㎝)

吉野 魁

作家名吉野 魁
作品名黒飴唐津叩き花入
価格157,500円
寸法φ26.0×H31.5(㎝)

川上清美

作家名川上 清美
作品名黒唐津花入
価格210,000円
寸法W18.8×D12.6×H23.3(㎝)

濱崎節生

作家名濱崎 節生
作品名青唐津花器
価格73,500円
寸法W11.6×D17.8×H18.5(㎝)

熊本千治

作家名熊本 千治
作品名銀彩象嵌方壺
価格210,000円
寸法W22.6×D21.7×H36.2(㎝)

藤ノ木土平

作家名藤ノ木 土平
作品名朝鮮唐津刻亀甲形花生
価格【ご売約済】 105,000円
寸法φ13.0×H19.2(㎝)

十四代 中里太郎右衛門

作家名十四代 中里 太郎右衛門
作品名唐津白地黒掻落し瓶
価格420,000円
寸法φ10.2×H17.4(㎝)

岡本作礼

作家名岡本 作礼
作品名朝鮮唐津三角花入
価格【ご売約済】 126,000円
寸法W12.4×D12.2×H23.5(㎝)

梶原靖元

作家名梶原 靖元
作品名朝鮮唐津花入
価格189,000円
寸法W19.8×D18.2×H15.6(㎝)

小島直喜

作家名小島 直喜
作品名唐津山瀬花入
価格【ご売約済】 63,000円
寸法φ12.0×H18.0(㎝)

中里太亀

作家名中里 太亀
作品名唐津南蛮俵壷
価格210,000円
寸法W27.5×D22.7×H24.0(㎝)

安永頼山

作家名安永 頼山
作品名絵唐津花入
価格73,500円
寸法W15.8×D12.0×H22.6(㎝)

竹花正弘

作家名竹花 正弘
作品名粉引扁壺
価格【ご売約済】 31,500円
寸法W17.0×D13.5×H18.2(㎝)

矢野直人

作家名矢野 直人
作品名朝鮮唐津花生
価格【ご売約済】 84,000円
寸法φ14.6×H24.8(㎝)