柿傳ギャラリーブログ

杉浦康益・裕子展のご紹介です

平成24年12月22日(土)

エレベーターの扉が開くと、目前に大きな「蕗のトウ」。

窯の熱気に波打たせた花のがく、沢山のつぼみは花びらの一枚一枚まで作り込まれて、プロテアのよう。

圧倒的な生命力で見る人に迫ってきます!!

 

 

 

真鶴の身近な景色の中にある野の花や木の花をモチーフに、生き生きと、そして緻密に写しだされた花のシリーズ…じっと見ていると引き込まれそうな力強さがあります。

 

マリやブルキナファソ(アフリカ西部)の集落をまわられた経験からつくられた「カセナの集落」でも、印象深い民家の佇まいを忠実に再現しています。

 

 

 

穀物倉、屋上の作業場、かまどなども含めたどっしりとスケールの大きい作品ですが、壁面に描かれた模様には、いずれも固有の意味があり、新しい建物には見られなくなった絵柄は、歴史的な価値もあるそうです。

内庭に放たれたホロホロ鳥もバランスよくのせられ、リアルな生活空間を想像する楽しみがありますね♪

 

  

 

また、裕子先生の磁器の作品、花彩文器シリーズは、おおらかに広がる浅い鉢型に、アースカラーや押さえた桃色の絵付けが柔らかく調和した上品な盛皿。

部分使いのプラチナがクリスマスのムードにぴったりです!!

 

 

早春をテーマにした、フキノトウとゼンマイ、コゴミ、裏白などの渦巻きものも愛らしく、微妙に異なる色形で個性が表現されています。

今回は、茶碗づくりにも挑戦され、手に取るとすこし重みの感じられるやさしい椿の作品が、茶会で紹介されました。(kk)