今後の展覧会

萩 岡田 泰 陶展

会期 平成30年2月3日(土)~ 2月10日(土)
開廊時間午前11時~午後7時まで(最終日10日は午後5時まで) 会期中無休
略歴昭和51年 山口県萩市に生まれる
平成14年 東京造形大学 美術学部彫刻科 卒業
平成20年 西日本陶芸美術展 山口県知事賞 受賞(同 平成27年)、田部美術館大賞「茶の湯の造形展」入選(以降7回入選)
平成21年 日本伝統工芸展 入選(以降9回入選)
平成25年 菊池ビエンナーレ奨励賞 受賞、日本伝統工芸展60回記念「工芸からKOGEIへ」展出品
平成27年 日本陶芸展 毎日新聞社賞 受賞
平成28年 山口伝統工芸展 日本工芸会山口支部長賞 受賞 
平成29年 エネルギア美術賞 受賞、山口県芸術文化振興奨励賞 受賞

父 岡田 裕(山口県指定無形文化財萩焼保持者)に師事
日本工芸会正会員、萩陶芸家協会会員
作家在廊日会期中、全日、作家在廊予定
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「端整」と「曖昧」のかたち―岡田 泰の淡青釉の器

 

水色のあえかな彩りに観ずる、無事となごみのひととき。

 

岡田泰の器には、観る者や使い手を静かな心境へと導く力能が備わっている。それが、淡青釉とかれの呼ぶ、明るく温雅な釉調の表現力である。

 

この澄みやかな釉色を纏った器のかたちで、かれが自己を表現してきたのはここ10年足らずのこと。藁灰の白萩釉に銅釉を重ね掛けして創り出す淡青の釉色は、なかなか安定しないものらしく大変に苦心をしたと聞くが、作陶生活の初めから目標に据えてきた中国・北宋末~元代の鈞窯月白を凌駕する明度と彩度を、岡田は早々と自分のものにしている。

 

そしていま、淡青釉を施したかれのシャープな器のかたちは、伝世の鈞窯器から伝わる鮮やかで骨太な造形性とはまったく異なる日本的情緒、いわば「滲み」の美感に似てはかなげで幽遠な妙趣を宿すにいたった。

 

ここに、かたちから意味の虚飾を取り去ってしまうほどの「端整」と、空間(ヴォリューム)の果てしない拡がりに生じる「曖昧」という、純粋感覚の表出を器のかたちに追求してやまぬ若い作家の優れた力量がうかがえる。

 

石﨑泰之(山口県立萩美術館・浦上記念館 副館長 兼 学芸課長)