柿傳ギャラリーブログ
西中千人展 ご報告
平成26年12月10日(水)
遅くなりましたが、西中千人展のご報告をさせて頂きます。
会期中は鮮やかなガラスの世界が広がり、ギャラリー内はとても華やかでした。
そして、是非ともお伝えしたのが、
なんと柿傳ギャラリー内に日本庭園が造られました!
椿がたくさん咲き、一瞬地下だという事を忘れてしまいます・・・。
庭園の奥には西中先生の 「 ヒト・ホシ The Universe 」 がスピリチュアルな空気を漂わせ、心を無にしてくれます。
つい見とれて、ボーっと眺めていると、引き込まれていきそうです・・・。
このような繊細さと力強さのある作品を生み出す西中先生は、
カリフォルニアにてイタリア人、イギリス人の先生からガラスを学びました。
そこでヴェネツィアの伝統的技術も学び、制作していたのですが、
いくら綺麗につくろうとそれは模写でしかなく、評価してもらえなかったそうです。
そこで日本人の西中先生だからこそ出来ることを模索され、辿り着いたのが、「呼継」です。
茶人は割れたものですら、そこに美を見出し、継ぐことで、長く大切に扱いました。
それをガラスで表現する。
それが西中先生ならではの作品となったのです。
一度つくった全ての作品を割り、様々な作品のカケラを組み合わせ、継ぐ
という大変手間のかかる工程を経て、これらの作品が作られているからこそ、
作品一つ一つに力強さや魂を感じるのだと思います。