今後の展覧会

新里明士 展

会期 平成29年12月19日(火)~ 12月25日(月)
開廊時間午前11時~午後7時まで(最終日25日は午後5時まで) 会期中無休
略歴昭和52年生まれ 千葉県出身 現在、岐阜県土岐市にて制作 
平成13年    多治見市陶磁器意匠研究所 修了
平成16年    “非情のオブジェ” 東京国立近代美術館工芸館(東京)
平成22年    “現代工芸への視点-茶事をめぐって” 東京国立近代美術館工芸館(東京)
平成23年    文化庁 新進芸術家 海外研修制度 研修員(ボストン・アメリカ)
平成25年    “現代の名碗” 菊池寛実記念 智美術館(東京)
平成26年    “現代・陶芸現象” 茨城県陶芸美術館(茨城)
平成27年    “工芸の現在” 菊池寛実記念 智美術館(東京)
平成28年    “REVALUE NIPPON PROJECT展   -中田英寿が出会った日本工芸-”
                                                 パナソニック 汐留ミュージアム(東京)
平成29年    特別催事“〈現代6作家による〉茶室でみる磁器の現在” 根津美術館(東京)
作家在廊日12月19日(火)、22日(金)~25日(月)
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「光器」と共に10年以上作り続けている題材として「黒碗」を含む「碗」の連作がある。

 

「碗」を初めて作るきっかけとなったのは光悦である。

光悦の数々の茶碗に惹かれる理由は沢山あって、真似の出来ない独創性、一つとして同じものは無い唯一性、やきもの特有の色香など挙げればきりがないが、どれも言い表せてない気がする。

彼の茶碗の持つ言葉に出来ない何かに惹きつけられたことは確かである。

この憧れにも似た感情を自身の手を通して表現してみることで、茶碗という存在の解釈が出来るのではないかという試みが、「黒碗」を作り始めた最初の意図である。

 

初めの頃は炭化黒陶のような技法を用いて、形や色を制御する事で自分なりの茶碗の輪郭を構築してみた。

今見てみると随分硬い姿ではあるが、何とかして形を捉えたいという意識は見える気がする。

 

最近は自分のアトリエ以外の場所で制作する事や、普段使わない薪窯で焼成するようなことも意識的に増やしている。

そのように場所や素材を変えて碗を捻っていると、今まで積み上げてきたかに思っていた素材への対処方法や自分なりのやきもの観などまるで関係無く、新鮮な気持ちで土に向き合っている自分が居る。

そこにもやきものは存在していた。

そして、眼前に現れてくる現象や事実に対しての自分なりの反応が、焼き上がった碗として提示される。

 

このように「光器」を制作している時とは異なった感覚でやきものと対峙する経験を増やすことで、自分にとってのやきものは如何なるものか、という根源的な問いに対する私なりの答えが重層的に深化させることが出来ればと考えている。

 

新里 明士